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「パッシブデザイン」を叶える5つの要素は?

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2026.03.12

パッシブデザインとは、太陽の光や熱、風など自然の力を積極的に活用して、エアコンなどの機械設備になるべく頼らず、快適な暮らしを実現する設計手法です。

環境負荷を減らし、光熱費も減らせる、省エネルギーな家づくりとして注目を集めています。

 

【パッシブデザインの主な要素】

夏は涼しく、冬は暖かく、一年中快適に過ごすパッシブデザイン。その設計手法には、自然の力を巧みに利用するための5つの重要な要素があります

また、断熱日射遮蔽、昼光利用、自然風利用、日射熱利用の5要素は、それぞれ単独で考えるのではなく、全体のバランスを取りながら設計することが大切です。

例えば、昼光利用で明るさを確保する際には、同時に日射遮蔽で日差しによる室内の温度上昇をコントロールする必要があります。

 

⚫︎断熱
窓の断熱性能や断熱材の厚み・性能を高めることで、熱の移動を最小限に抑え、屋外の気温に影響されにくい温熱環境をつくります。これにより、家全体の保温・保冷効果が向上し、冷暖房効率が高まります。とくに窓からは冬で約50%、夏で約68%もの熱が出入りするため、樹脂窓枠のトリプルサッシ窓など高断熱窓の採用が必須です

これから新築するなら、最低限、断熱等性能等級5~6以上の断熱性能を備えましょう。ほとんどの地域が省エネ地域区分3~4の寒冷地に位置する山形県の場合は、UA値0.4以下 をキープしたいところです。

※上が一般的な住宅、下がハウスデザインの住宅です。

 

⚫︎日射遮蔽(にっしゃしゃへい)
夏は強い日差しを遮り、室内の温度上昇を防ぎます。夏と冬で太陽の角度が違うことを考慮した設計が大切です。深い軒や庇、庭木を利用して日射に配慮した設計します。

⚫︎昼光利用
自然光を効果的に室内に取り込むことで、照明器具よりもやわらかな光で心地よく暮らせます。

大きな窓や高窓を利用して採光量を確保すると共に、吹き抜け空間や内窓を利用して光の通り道をつくり、家中どこにいても自然光の明るさを感じられるようにすることが大切です。

また反射率の高い白系の外壁を開口部に沿って設置することで、効率的に光を取り込めます。

地域や季節、時間帯による太陽高度と位置関係を反映して陽当たりをシミュレーションすることで「隣家の影になり思ったより暗かった」「明るいが直射日光で暑い」といった後悔のない家づくりができます。

⚫︎自然風利用
風通しを考慮して窓の配置や建物の配置を工夫し、風の通り道をつくることで、空気を循環させます。このような風のデザインにより、効率的に換気を行い、室内の熱や湿気を逃がして、心地よい空気環境が整います。

気象庁のアメダスデータをもとに、季節ごとの風の向きや風速を算出し、建物周囲の風の動きをシミュレーションして建具や窓の配置をプランニングすることで、風通しが良い快適な空間を描けます。

※参考 当社の 通風シミュレーション画像

 

⚫︎日射熱利用
冬は太陽熱を室内に取り込み、自然の熱を効率的に活用することで、冷暖房に頼りすぎない省エネな住まいを実現。光熱費を削減できます。

軒の出や庇だけでなく、植栽なども活用していくことが大切です。例えば、光が入る方角に落葉樹を植えることで、葉が茂る夏場は強い日差しを遮り、葉が落ちる冬場は暖かい日差しを取り込むことができます。山形のような多雪地域の場合、落葉樹を選ぶことで、冬の雪囲いなしでも樹木が折れるのを防げます。

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