省エネ性能や断熱に対する意識や興味が高まっている昨今。断熱材や、暖房機器に関するご質問が増えています。
そんな中、見落としがちなのが窓の断熱。
ところが、冬場には室内で温めた空気の約50%が窓から逃げ、夏場には外から室内に入ってくる熱の70%以上が窓が主な進入経路となっています。
壁から出入りする熱が、冬場で約20%、夏場で10%以上なのに対して、いずれも数倍。どれほど良い断熱材を採用しても、窓断熱がお座なりでは、意味がありません。
断熱の要ともいえる窓の性能を高めるには
「トリプルガラス」
「Low-Eガラス(エコガラス)」
「樹脂サッシ」
の3つを押さえるのがポイントです。
【トリプルガラス】
トリプルガラスは、3枚のガラスを使用し、それぞれのガラスの間に中空層と呼ばれる空気の層を設けたガラス窓です。
ガラス2枚の複層ガラスの場合はこの層が1つ、トリプルガラスの場合は2層で、層が多く厚い方が断熱性能も高くなります。
中空層には空気やガスが封入され、熱伝導率が低いガスの方が、空気よりも高い断熱性能を発揮します。
比較的暖かいエリアの場合は複層ガラスでも十分ですが、山形県の場合は酒田市の一部地域を除くエリアが、冷涼な4地域または比較的寒冷な3地域に属しているため、トリプルサッシの採用がおススメです。
※画像はハウスデザインで標準採用しているYKK ap『APW®430』です。
出典:YKK ap ニュースリリース『APW 430/APW 430+』
出典:国土交通省「木造戸建住宅の仕様基準ガイドブック」
【Low-Eガラス(エコガラス)】
複層ガラスやトリプルガラスの表面にLow-E膜といわれる特殊な金属膜をコーティング。優れた断熱性能と遮熱性能を発揮するエコで省エネなガラスです。紫外線の軽減や、結露防止にも効果的です。
中でも、室内と外側のガラスの両方でLow-Eガラスを使用したものをダブルLow-Eと言います。
下の図のように高性能断熱窓は複層ガラス➡LowE複層ガラス➡ガス入りLow-E複層ガラス➡LowEトリプルガラス➡ガス入りLow-Eトリプルガラスの順に断熱性能が高くなります。
出典:国土交通省「 第2回脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」ヒアリング資料
【高断熱のオール樹脂サッシ】
サッシの種類は主にアルミサッシ、樹脂サッシ、アルミ樹脂複合サッシ(ハイブリッドサッシ)の3種類があります。
熱伝導率が高く低断熱で結露などが起こりやすいアルミサッシに対して、樹脂サッシは高断熱で防露効果も高いのが特長です。
アルミの強度と耐久性、樹脂の断熱性能とデザイン性を兼ね備えたサッシを求めるなら、アルミ樹脂複合サッシが良いでしょう。
出典:国土交通省「 第2回脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」ヒアリング資料
ハウスデザインでは、山形県の地域特性を考え、アルゴンガスを封入したLow-Eトリプルガラスのオール樹脂サッシ、YKK ap『APW®430』を標準採用。
出典: YKK ap『APW®430』
▽ハウスデザインの住まいの省エネ性能については、こちらをご覧ください
→https://www.designers-jyutaku-yamagata.com/advantage05/energy/