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【省エネ性能】断熱等性能等級は「等級6」以上がおススメの理由は?

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2025.07.17

近年、マイホームを検討する方の「断熱性能」に関する知識や関心が高まり、住宅を選ぶ際の基準として「断熱等性能等級」を重視する傾向が強くなっています。

その背景にあるのが、政府が目標として掲げる2050年までのカーボンニュートラル(CO2排出実質ゼロ)実現に向けた取り組みの加速です。

 

目標達成に向け、2025年4月から、すべての新築住宅および非住宅に対して、省エネ基準適合が義務化されました。

省エネ基準適合住宅の基準を満たすには、断熱等性能等級4以上が必須です。

 

気になるのは、政府が定める最低基準である等級4を満たせば十分な断熱性能を得られるのかということ。
ハウスデザインとしては、「断熱等性能等級6」をクリアする性能の確保を推奨しています。それはなぜか。
「断熱等性能等級」とは何かという点から、順に見ていきましょう。

【断熱等性能等級とは?】

「断熱等性能等級」は、断熱性能を「建物からの熱の逃げやすさ」と「建物への日射熱の入りやすさ」の2つの指標で判断し、具体的に数値化したものです。

出典:国土交通省「建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度

 

等級は7段階で、「建物からの熱の逃げやすさ=外皮平均熱貫流率(UA値)」と、「建物への日射熱の入りやすさ=冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)」のうち、いずれか低い方の等級で表されます。

なお、省エネ基準適合住宅は等級4以上。長期優良住宅やZEH住宅の認定基準である等級5は、等級4の2倍の断熱性能です。

ハウスデザインの標準仕様である等級6は、政府が新たに設けた住宅基準「GX(グリーントランスフォーメーション)志向型住宅」の認定基準と同じ等級です。

出典:国土交通省「建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度

 

・等級7

熱損失等のより著しい削減のための対策が講じられている。

・等級6(GX志向型住宅・ハウスデザイン標準仕様)

熱損失等の著しい削減のための対策が講じられている。

・等級5(長期優良住宅・ZEH住宅)

熱損失等のより大きな削減のための対策が講じられている。等級4の2倍の性能。

・等級4(2025年義務化基準)

熱損失等の大きな削減のための対策が講じられている

・等級3(非適合住宅)

熱損失等の一定程度の削減のための対策が講じられている

・等級2(非適合住宅)

熱損失の小さな削減のための対策が講じられている

・等級1(非適合住宅)

その他

 

【地域区分で異なる断熱性能の基準値】

等級ごとの基準となるUA値とηAC値は、全国8つの地域区分でそれぞれ異なります。これは、日本の国土が南北に長く、地域によって気象条件が大きく異なるためです。

山形の場合は、地域区分3~5に該当します。山形市や米沢市はいずれも4地域ですが、近隣の長井市が3地域であったり、酒田市内でも旧八幡町、旧松山町、旧平田町は4地域で旧酒田市エリアだけ5地域であったり。単純な緯度経度では区分けされているわけではないため、要注意です。

出典:国土交通省「建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度

出典:国土交通省「木造戸建住宅の仕様基準ガイドブック

 

【断熱等性能等級6以上を推奨する理由は?】

冒頭でもお話ししたように、政府は2050年にカーボンニュートラルを実現することを目指しています。
その前段階として2015年4月省エネ基準適合(断熱等性能等級4)を義務化。さらに2030年にはZEH水準の基準(断熱等性能等級5)を省エネ基準適合住宅に引き上げる予定です。つまり数年後にはZEH水準が最低基準になる可能性が大きいということ。

住まいは20年、30年と住み継ぐ大切な財産。現時点の最低ラインではなく、先を見据えた断熱性能を備えておきたいですね。

出典:国土交通省「家選びの基準変わります

 

▽ハウスデザインの住まいの省エネ性能については、こちらをご覧ください
https://www.designers-jyutaku-yamagata.com/advantage05/energy/

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